夜も眠れないほどの五十肩の痛み、どうにかしたいと思っていませんか? 五十肩になると、肩の痛みで寝返りがうちづらく、睡眠の質が低下してしまいます。睡眠不足は五十肩の回復を遅らせるだけでなく、症状を悪化させる原因にも。この記事では、五十肩の症状や原因、睡眠との関係性について解説した上で、朝までぐっすり眠れる枕の選び方を詳しくご紹介します。自分に合った枕を選ぶことで、肩への負担を軽減し、痛みを和らげ、睡眠の質を向上させることが期待できます。高さ、硬さ、素材、形状など、枕選びのポイントを症状別に分かりやすく説明しているので、初期症状から回復期まで、それぞれの時期に最適な枕を見つけることができます。西川、エアウィーヴ、テンピュールなど人気メーカーの五十肩向け枕も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。この記事を読めば、五十肩の痛みに悩まされる夜から解放され、快適な睡眠を取り戻すための第一歩を踏み出せるはずです。
1. 五十肩とは?
五十肩とは、正式には肩関節周囲炎と呼ばれる、40代~50代に多く発症する肩の痛みや運動制限を伴う疾患です。加齢とともに肩関節周囲の組織が炎症を起こしたり、癒着したりすることで発症すると考えられています。肩関節の動きが悪くなり、日常生活に支障をきたすこともあります。
「五十肩」という名称から50代にのみ発症すると思われがちですが、40代から発症することもありますし、60代以降に発症することもあります。明確な原因が特定できないことも多く、老化以外にも様々な要因が絡み合って発症すると考えられています。
1.1 五十肩の症状
五十肩の症状は、大きく分けて3つの時期に分けられます。
時期 | 症状 | 期間 |
---|---|---|
急性期(炎症期) | 安静時にもズキズキとした強い痛みがあり、夜間痛で睡眠が妨げられることもあります。肩を動かすと激痛が走り、腕を上げたり、後ろに回したりすることが困難になります。炎症が強いため、肩周囲に熱感や腫れが見られる場合もあります。 | 数週間~数ヶ月 |
慢性期(拘縮期) | 強い痛みは軽減されますが、肩関節の動きが制限され、可動域が狭くなります。腕を上げにくくなるだけでなく、服を着替えたり、髪を洗ったりといった日常動作にも支障が出ます。関節が硬くなってしまうため「凍結肩」と呼ばれることもあります。 | 数ヶ月~半年 |
回復期(解氷期) | 徐々に肩の痛みや可動域制限が改善していきます。日常生活動作もスムーズに行えるようになってきます。ただし、完全に元の状態に戻るまでには時間がかかる場合もあります。 | 数ヶ月~数年 |
1.2 五十肩の原因
五十肩の明確な原因は解明されていませんが、以下のような要因が関係していると考えられています。
- 加齢による肩関節周囲の組織の老化:肩関節周囲の腱や靭帯、関節包などの組織が老化し、弾力性や柔軟性が低下することで炎症や損傷が起こりやすくなります。
- 肩関節の使いすぎ:野球やテニス、バレーボールなどのスポーツや、重い荷物を持ち運ぶ作業などで肩関節を酷使することで、炎症や損傷のリスクが高まります。
- 肩関節のケガ:転倒や衝突などで肩関節を打撲したり、脱臼したりすることで、五十肩を発症するきっかけとなることがあります。
- 肩関節の運動不足:デスクワークなどで長時間同じ姿勢を続けたり、運動不足によって肩関節周囲の筋肉が衰えると、肩関節の安定性が低下し、炎症や損傷が起こりやすくなります。また、血行不良も一因となります。
- 糖尿病、高血圧、甲状腺疾患などの基礎疾患:これらの疾患は、五十肩のリスクを高める要因となることがあります。
- ストレスや精神的な緊張:ストレスや精神的な緊張は、筋肉の緊張を高め、血行不良を引き起こすため、五十肩の症状を悪化させる可能性があります。
これらの要因が単独または複数組み合わさって五十肩を発症すると考えられています。また、女性ホルモンの減少も関係しているという説もあります。
2. 五十肩と睡眠の関係
五十肩の痛みは、夜間や朝方に特に強く感じられることがあります。これは、就寝中は肩関節の動きが少なくなり、血行が悪化しやすいためです。また、寝具との摩擦や圧迫も、痛みを増幅させる要因となります。質の良い睡眠は、五十肩の改善に大きく関わっているため、睡眠不足や睡眠時の痛みに悩まされている方は、その関係性について理解を深めることが重要です。
2.1 睡眠不足が五十肩を悪化させる?
睡眠不足は、体の様々な機能に悪影響を及ぼします。五十肩においても例外ではなく、睡眠不足は痛みを悪化させる可能性があります。睡眠中には、成長ホルモンが分泌され、損傷した組織の修復が行われます。睡眠不足になると、この成長ホルモンの分泌が減少するため、五十肩の回復が遅れる可能性があります。十分な睡眠をとることは、五十肩の改善に不可欠です。
また、睡眠不足は、自律神経のバランスを崩し、交感神経が優位な状態になりやすくなります。交感神経が優位になると、筋肉が緊張し、血行が悪化するため、五十肩の痛みが増強される可能性があります。さらに、睡眠不足は、精神的なストレスを増大させ、痛みに対する感受性を高めてしまうことにも繋がります。ストレスは、五十肩の悪化要因の一つと考えられています。
2.2 適切な睡眠で五十肩の痛みを軽減
適切な睡眠は、五十肩の痛みを軽減する効果が期待できます。質の良い睡眠をとることで、成長ホルモンの分泌が促進され、損傷した組織の修復が促されます。また、副交感神経が優位になり、筋肉の緊張が緩和され、血行が改善されるため、痛みが軽減されます。良質な睡眠を得るためには、以下の点に注意しましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
睡眠時間 | 7~8時間程度の睡眠を確保しましょう。 |
睡眠環境 | 寝室の温度や湿度、照明などを調整し、リラックスできる環境を整えましょう。 |
寝具 | 自分に合った枕や布団を選び、肩や首への負担を軽減しましょう。 |
睡眠姿勢 | 仰向けで寝るのが理想ですが、痛みが強い場合は、抱き枕などを使って楽な姿勢で寝ましょう。横向きで寝る場合は、痛みのある方を上にして寝ないようにしましょう。 |
睡眠習慣 | 毎日同じ時間に寝起きし、体内時計を整えることが大切です。寝る前にカフェインを摂取したり、激しい運動をしたりするのは避けましょう。ぬるめのお風呂に入ったり、リラックス効果のある音楽を聴いたりするのも効果的です。 |
適切な睡眠と、日中の適度な運動やストレッチ、温熱療法などを組み合わせることで、五十肩の症状改善をさらに効果的に促すことができます。睡眠は五十肩の改善に重要な役割を果たすため、睡眠の質を高めるための工夫を積極的に行いましょう。
3. 五十肩に良い枕の選び方
五十肩の痛みを和らげ、快適な睡眠を得るためには、枕選びが非常に重要です。自分に合った枕を選ぶことで、肩への負担を軽減し、症状の悪化を防ぐことができます。高さ、硬さ、素材、形状の4つのポイントに注目し、最適な枕を見つけましょう。
3.1 高さ
3.1.1 自分に合った高さの枕を選ぶ
枕の高さは、寝姿勢によって適切な高さが異なります。仰向けで寝る場合は、後頭部から首にかけて自然なS字カーブを維持できる高さが理想です。高すぎると首に負担がかかり、低すぎると首が支えられず、どちらも肩こりにつながる可能性があります。横向きで寝る場合は、肩と耳のラインが一直線になる高さが適しています。肩幅が広い方は高めの枕、狭い方は低めの枕を選ぶと良いでしょう。
五十肩の場合は、痛みのある側の肩を圧迫しないよう、低めの枕がおすすめです。特に初期症状で痛みが強い時期は、低い枕を使うことで肩への負担を軽減し、痛みを和らげることができます。
寝姿勢 | 適切な枕の高さ |
---|---|
仰向け | 後頭部から首にかけて自然なS字カーブを維持できる高さ |
横向き | 肩と耳のラインが一直線になる高さ |
3.2 硬さ
3.2.1 硬すぎず柔らかすぎない枕を選ぶ
枕の硬さも、睡眠の質に大きく影響します。硬すぎる枕は頭や首を圧迫し、血行不良や肩こりの原因となることがあります。柔らかすぎる枕は頭が沈み込みすぎて、首が支えられず、これもまた肩こりの原因となります。五十肩にとって理想的な硬さは、頭や首をしっかりと支えつつ、肩への負担が少ない適度な硬さの枕です。
自分の体重や体格、寝姿勢に合わせて、最適な硬さを選びましょう。一般的には、体重が重い方や仰向けで寝る方は硬めの枕、体重が軽い方や横向きで寝る方は柔らかめの枕が適していると言われています。
3.3 素材
3.3.1 通気性・吸湿性に優れた素材を選ぶ
枕の素材は、寝心地だけでなく、衛生面にも影響します。通気性・吸湿性が悪い素材は、蒸れや汗による雑菌の繁殖を招き、不衛生な環境を作り出してしまいます。五十肩の痛みで寝苦しい夜を過ごすことが多い方は、特に通気性・吸湿性に優れた素材を選ぶことが大切です。
低反発素材、高反発素材、パイプ素材、そばがら素材など、様々な素材があります。それぞれの素材の特徴を理解し、自分の好みに合った素材を選びましょう。例えば、低反発素材は体圧分散性に優れ、肩への負担を軽減する効果が期待できます。高反発素材は通気性・耐久性に優れ、へたりにくいのが特徴です。パイプ素材は通気性が良く、高さ調整がしやすいのがメリットです。そばがら素材は通気性・吸湿性に優れ、自然な感触が好きな方におすすめです。
3.4 形状
3.4.1 肩への負担を軽減する形状を選ぶ
枕の形状も、五十肩の症状に影響を与えます。一般的な長方形の枕以外にも、様々な形状の枕があります。五十肩の方におすすめなのは、肩の部分が少しへこんでいる形状や、首をしっかり支える形状の枕です。これらの形状は、肩への負担を軽減し、自然な寝姿勢を保つのに役立ちます。
また、横向きで寝る場合は、肩の高さに合わせて枕の高さを調整できる形状の枕もおすすめです。自分に合った形状の枕を選ぶことで、快適な睡眠と五十肩の症状緩和に繋げましょう。
4. 症状別おすすめ枕
五十肩の症状は時期によって変化するため、それぞれの時期に適した枕を選ぶことが重要です。ここでは、五十肩の進行度別に最適な枕の特徴を解説します。
4.1 初期症状(痛みや炎症が強い時期)
初期症状では、肩の痛みや炎症が強く、寝返りもつらい時期です。この期間は、肩への負担を最小限に抑え、安静を保つことが大切です。以下の点に注意して枕を選びましょう。
4.1.1 低反発素材の枕
低反発素材は体圧を分散し、肩への負担を軽減してくれるため、痛みが強い初期症状に適しています。包み込まれるような感覚で、肩を優しくサポートしてくれます。通気性が低いものもあるため、蒸れにくい素材を選ぶようにしましょう。
高さは低めのものを選び、仰向けで寝たときに頸椎の自然なカーブを維持できるものが理想です。高すぎると肩に負担がかかり、痛みが悪化することがあります。
4.2 中期症状(可動域制限がある時期)
中期症状では、痛みはやや軽減されますが、肩の可動域に制限があり、腕を上げたり回したりすることが困難になります。この時期は、寝返りを打ちやすく、肩関節への圧迫を避けることが重要です。横向き寝をサポートする枕がおすすめです。
4.2.1 横向き寝に適した枕
横向き寝に適した枕は、肩の高さに合わせて作られており、肩への負担を軽減します。仰向けと横向きどちらの寝姿勢にも対応できるものが便利です。高さは、横向きに寝たときに頭と首、そして背骨が一直線になるように調整できるものが理想です。
また、抱き枕を使うのも効果的です。抱き枕を胸に抱えることで、肩関節への負担を軽減し、リラックスした姿勢を保つことができます。
寝姿勢 | 枕の高さ | 素材 | メリット |
---|---|---|---|
仰向け | 低め | 低反発素材 | 肩への負担軽減、頸椎の自然なカーブ維持 |
横向き | 肩の高さに合わせたもの | 低反発・高反発素材 | 肩への負担軽減、寝返りのサポート |
4.3 回復期(痛みが軽減し可動域が広がってきた時期)
回復期になると、痛みはさらに軽減し、肩の可動域も広がってきます。この時期は、無理なく肩を動かし、日常生活での活動量を増やしていくことが大切です。自分の寝姿勢に合った枕を選び、質の高い睡眠を確保することで、回復を促進しましょう。
4.3.1 自分の寝姿勢に合った枕
回復期には、自分の寝姿勢に合った枕を選ぶことが重要です。仰向け、横向き、うつぶせなど、自分が一番楽に寝られる姿勢を考慮し、適切な高さや硬さの枕を選びましょう。
この頃になると、肩への負担も軽減されているため、高反発素材の枕も選択肢に入ってきます。高反発素材は、体圧を均等に分散し、寝返りを打ちやすくする効果があります。
また、枕だけでなく、寝具全体のバランスも大切です。マットレスや布団との相性も考慮し、快適な睡眠環境を整えましょう。
5. 五十肩におすすめの枕の素材
五十肩の痛みを和らげ、快適な睡眠を得るためには、枕の素材選びが重要です。それぞれの素材の特徴を理解し、ご自身の症状や好みに合ったものを選びましょう。
5.1 低反発素材
低反発素材は、体圧を均等に分散し、肩や首への負担を軽減する効果があります。特に、初期症状で炎症や痛みが強い時期におすすめです。体温によって柔らかくなるため、身体にフィットしやすく、包み込まれるような寝心地が特徴です。ただし、通気性がやや劣るため、夏場は蒸れやすいというデメリットもあります。そのため、通気性を向上させるための工夫がされている製品を選ぶことが重要です。
5.2 高反発素材
高反発素材は、反発力が高いため、寝返りがしやすいのが特徴です。五十肩の中期症状で、可動域制限がある時期に適しています。体圧を分散しつつも、身体をしっかりと支えるため、寝姿勢が安定し、肩への負担を軽減します。通気性にも優れているため、蒸れにくく快適に眠ることができます。ただし、硬めの寝心地が苦手な方には合わない可能性があります。
5.3 パイプ素材
パイプ素材は、通気性に非常に優れており、夏場でも快適に使用できます。中身のパイプを移動させることで、高さや硬さを自由に調整できるのもメリットです。また、洗濯可能な製品が多く、清潔に保ちやすい点も魅力です。ただし、素材の特性上、音が鳴りやすいというデメリットもあります。音に敏感な方は、静音設計のパイプ枕を選ぶと良いでしょう。
5.4 そばがら素材
そばがらは、天然素材ならではの通気性と吸湿性を備えています。汗をかきやすい方や、自然な素材を好む方におすすめです。適度な硬さで頭を支え、自然な寝姿勢を保ちます。また、そばがらの独特の香りが、リラックス効果をもたらすとも言われています。ただし、高さの調整が難しく、へたりやすいというデメリットもあります。定期的にそばがらを補充したり、天日干しをするなど、メンテナンスが必要です。
素材 | メリット | デメリット | おすすめ時期 |
---|---|---|---|
低反発素材 | 体圧分散性に優れ、肩や首への負担を軽減。身体にフィットし、包み込まれるような寝心地。 | 通気性がやや劣る。夏場は蒸れやすい。 | 初期症状(痛みや炎症が強い時期) |
高反発素材 | 反発力が高く、寝返りがしやすい。体圧分散と身体のサポートを両立。通気性にも優れる。 | 硬めの寝心地が苦手な方には合わない可能性がある。 | 中期症状(可動域制限がある時期) |
パイプ素材 | 通気性抜群。高さや硬さの調整が可能。洗濯可能で清潔。 | 素材の特性上、音が鳴りやすい。 | 一年中、特に夏場 |
そばがら素材 | 天然素材ならではの通気性と吸湿性。自然な寝心地。独特の香りでリラックス効果。 | 高さの調整が難しい。へたりやすい。メンテナンスが必要。 | 一年中 |
これらの素材以外にも、ビーズ素材や羽毛素材など、様々な素材の枕があります。それぞれの素材の特徴を理解し、ご自身の症状や好みに合った枕を選ぶことが、五十肩の痛み軽減と快適な睡眠につながります。
6. 人気メーカーの五十肩向け枕を紹介
五十肩の痛みを軽減し、快適な睡眠を得るためには、自分に合った枕選びが重要です。ここでは、人気メーカーの五十肩向け枕の特徴を比較しながらご紹介します。
6.1 西川
創業450年を超える老舗寝具メーカーである西川は、様々な種類の枕を展開しています。五十肩の方におすすめなのは、高さ調整が可能な枕や、肩口にフィットする特殊形状の枕です。
特に、独自の三次元立体構造を持つ「ムアツ枕」は、体圧分散性に優れ、肩への負担を軽減する効果が期待できます。様々な硬さや高さのムアツ枕が販売されているため、ご自身の体格や好みに合わせて選ぶことができます。
6.2 エアウィーヴ
エアウィーヴは、優れた体圧分散性と通気性で知られるマットレスや枕を製造・販売しています。五十肩の方には、高さ調整が可能なエアウィーヴピローがおすすめです。
エアファイバーという素材でできたエアウィーヴピローは、通気性が良く、蒸れにくいのが特徴です。また、中のエアファイバーの量を調整することで、自分に合った高さにカスタマイズできます。
さらに、肩こり対策に特化した形状の枕も販売されています。肩の部分が柔らかく作られているため、肩への負担を軽減し、自然な寝姿勢を保つことができます。
6.3 テンピュール
テンピュールは、独自の低反発素材を使用したマットレスや枕で知られています。テンピュール素材は、体温と体圧に合わせてゆっくりと変形するため、体全体を均等に支え、肩や首への負担を軽減します。
五十肩の方におすすめなのは、首や肩をしっかり支える形状の「ミレニアムネックピロー」や「オリジナルネックピロー」です。これらの枕は、首の自然なカーブを維持し、肩への負担を軽減するよう設計されています。
また、テンピュール素材は温度によって硬さが変化するため、寒い時期でも硬くなりすぎず、快適な寝心地を保ちます。
メーカー | 特徴 | おすすめポイント |
---|---|---|
西川 | 体圧分散性に優れたムアツ枕など、様々な種類の枕を展開 | 高さ調整が可能、肩口にフィットする特殊形状 |
エアウィーヴ | 通気性抜群のエアファイバー素材を使用 | 高さ調整が可能、肩こり対策に特化した形状 |
テンピュール | 独自の低反発素材で体全体を均等にサポート | 首や肩をしっかり支える形状、温度変化に強い |
上記のメーカー以外にも、様々なメーカーから五十肩に適した枕が販売されています。ご自身の症状や好みに合わせて、最適な枕を選びましょう。
枕を選ぶ際には、実際に店頭で試してみることをおすすめします。自分の体格や寝姿勢に合った枕を選ぶことで、五十肩の痛みを軽減し、快適な睡眠を得ることができます。
7. 枕以外にも効果的な五十肩対策
五十肩の痛みを軽減し、回復を促進するためには、適切な枕選びだけでなく、他の対策も併せて行うことが重要です。ここでは、枕以外にも効果的な五十肩対策をいくつかご紹介します。
7.1 ストレッチ
五十肩の症状改善には、肩関節の柔軟性を高め、可動域を広げるストレッチが効果的です。無理のない範囲で、毎日継続して行うことが大切です。いくつか種類のストレッチをご紹介しましょう。
7.1.1 振り子運動
前かがみになり、リラックスした状態で腕を振り子のように前後に、または左右に振ります。遠心力を使って腕を動かすことで、肩関節周囲の筋肉を優しく伸ばすことができます。
7.1.2 タオルストレッチ
タオルの両端を持ち、背中に回します。健康な方の腕でタオルを上に引き上げ、痛む側の腕を下方に引っ張ることで、肩関節の伸展性を高めます。
7.1.3 壁押しストレッチ
壁に手を当て、痛む側の腕を壁に沿ってゆっくりと上にスライドさせます。肩甲骨を動かすことを意識し、無理なく行うようにしましょう。
7.2 温熱療法
温熱療法は、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる効果があります。五十肩の痛みやこわばりを軽減するのに役立ちます。
7.2.1 蒸しタオル
電子レンジで温めた蒸しタオルを肩に当てます。手軽にできる温熱療法としておすすめです。
7.2.2 入浴
湯船に浸かることで、全身が温まり、血行が促進されます。ぬるめのお湯にゆっくりと浸かるようにしましょう。肩までお湯に浸かるのが理想的です。
7.2.3 温湿布
市販の温湿布を患部に貼ることで、手軽に温熱効果を得ることができます。
7.3 サポーター
サポーターは、肩関節を固定し、動きを制限することで痛みを軽減する効果があります。症状や目的に合わせて適切なサポーターを選びましょう。
種類 | 特徴 | 適した症状 |
---|---|---|
固定帯 | 肩関節をしっかりと固定する | 強い痛みがある場合や、安静が必要な場合 |
保温サポーター | 保温効果で血行を促進する | 冷えによる痛みがある場合 |
可動域制限サポーター | 肩関節の動きを制限しつつ、ある程度の可動性を保つ | 痛みが軽減してきた時期のリハビリテーション |
これらの対策に加えて、日常生活では、重いものを持ったり、無理な姿勢を長時間続けたりすることを避け、肩への負担を軽減することが大切です。また、痛みが強い場合は、無理に動かさないようにし、安静を保つようにしましょう。症状が改善しない場合は、専門家への相談も検討しましょう。
8. 五十肩の枕選びでよくある質問
五十肩の枕選びで迷っている方のために、よくある質問をまとめました。
8.1 枕の高さをどうやって測るの?
自分に合った枕の高さを見つけることは、五十肩の痛みを軽減するために非常に重要です。高すぎる枕は首に負担をかけ、低すぎる枕は肩甲骨周辺の筋肉を緊張させ、どちらも痛みを悪化させる可能性があります。仰向けで寝た時に、首の自然なカーブを維持できる高さが理想です。具体的には、後頭部と首の付け根、そして背中が一直線になる高さを目指しましょう。計測にはメジャーを使うと便利です。また、横向きで寝た時は、肩と耳のラインが一直線になる高さが適切です。体型や寝姿勢によって適切な高さは変わるため、計測だけでなく実際に寝てみて確かめることが大切です。
8.2 枕の寿命はどのくらい?
枕の寿命は素材や使用状況によって異なりますが、一般的には1~2年程度と言われています。へたりや汚れが目立つようになったら交換のサインです。低反発素材の枕は劣化が早く、高反発素材の枕は比較的長持ちする傾向があります。毎日使うものだからこそ、清潔で適切な状態の枕を使うように心がけましょう。定期的に枕を天日干ししたり、カバーを洗濯したりすることで、清潔さを保ち、寿命を延ばすことができます。
8.3 五十肩に良い枕はどこで買えるの?
五十肩に良い枕は、様々な場所で入手できます。主な購入場所とそれぞれのメリット・デメリットをまとめました。
購入場所 | メリット | デメリット |
---|---|---|
百貨店・専門店 | 実際に試せる、専門家のアドバイスをもらえる | 価格が高い傾向がある |
寝具量販店 | 種類が豊富、価格帯が幅広い | 専門知識を持つ店員が少ない場合もある |
オンラインストア | 24時間いつでも購入可能、価格が安い場合もある | 実際に試せない |
ドラッグストア | 手軽に購入できる | 種類が少ない場合もある |
自分に合った枕を選ぶためには、実際に試してみるのが一番です。可能であれば、店頭で寝心地を確かめてから購入することをおすすめします。オンラインストアで購入する場合は、返品交換が可能かどうかを確認しておきましょう。また、購入前に口コミやレビューを参考にするのも良いでしょう。自分に合った枕を見つけて、五十肩の痛みを軽減し、快適な睡眠を手に入れましょう。
9. まとめ
五十肩の痛みは、睡眠の質を大きく低下させます。適切な枕を選ぶことで、肩への負担を軽減し、安眠へと導き、結果として五十肩の改善を促すことに繋がります。この記事では、五十肩に良い枕の選び方として、高さ・硬さ・素材・形状の4つのポイントを解説しました。自分に合った高さで、硬すぎず柔らかすぎない枕を選び、通気性・吸湿性に優れた素材、肩への負担を軽減する形状であることが重要です。
五十肩の症状に合わせた枕選びも重要です。初期症状には低反発素材、中期症状には横向き寝に適した枕、回復期には自分の寝姿勢に合った枕がおすすめです。低反発素材、高反発素材、パイプ素材、そばがら素材など、様々な素材があるので、それぞれの特性を理解して選びましょう。西川、エアウィーヴ、テンピュールといった人気メーカーからも五十肩向けの枕が販売されています。
枕選びだけでなく、ストレッチや温熱療法、サポーターの使用も効果的です。自分に合った枕を選び、質の高い睡眠を得ることで、五十肩の痛みを軽減し、快適な生活を取り戻しましょう。この記事が、あなたの枕選びの一助となれば幸いです。
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